第6回 べっぴん寄席

2010年10月17日
浜田市立周布公民館

 第6回べっぴん寄席には、約80名の皆さまにおいでいただき、盛会のうちに終えることができました。新治さんには、豊来家玉之助さんともどもご出演いただき、ありがとうございました。「お笑い人権高座」は、いつもながら新治さんの笑いの中の鋭い指摘に、納得の1時間でした。玉之助さんの太神楽は、ほとんどの方が初めてということもあり、皆さん心から喜んでおられました。私たちは、今回の盛会に気を緩めることなく、次回のべっぴん寄席でも気合いを入れて願生ります。これからもよろしくお願いいたします。
(浜田べっぴんの会・べっぴん特派員)

 会場準備の様子です。毎回のことですが、高座の高さやステージの大きさを決めるのは難しいです。高さはフロアから 110cm、前ステージの広さは玉之助さんの太神楽曲芸にとってミニマムサイズでした。受付けでは「似顔絵しんちゃん」も、皆さまをお迎えしました。

    

 オープニングは、よっちゃんバンド。今日がデビューのよっちゃンバンドは、発達障害のあるよっちゃんのドラムと、ボーカル・ピアノ担当のお母さんの2人組ユニット。よっちゃんのドラムは、誰に習った訳でもない聞きお覚え。お友だちと一緒に歌ったのは「はじめの一歩」。会場はとても和やかな雰囲気に包まれました。

  

 「ミニお笑い人権高座」の露の新治さん。今回は高座に座っての講演(口演)です。ミニといいながらたっぷり1時間。笑いながら人権のことを考え、差別することの無意味さと不当性を改めて考えさせていただきました。

  

 人権高座に引き続き、落語第一題「風呂敷」。元は『艶笑落語(バレ噺)』だったそうですが、新治さんにかかれば酔っ払いで鈍感な亭主のこっけい噺しに。おかしかったです。


 
 続いて、太神楽曲芸師、豊来家玉之助さん。鞠(まり:祇園鞠)や撥(ばち)、剣(つるぎ:写真左)を自由に操る玉之助さん。お客さまにステージに上がっていただいてイスや手ぬぐい、新聞紙をあごに乗せるバランス技もご披露。妙技にお客さまもビックリ!!玉之助さんにかかると、まるで重力がなくなったような錯覚に。棒(「三蔵」と呼ぶのだそうです。理由は三蔵法師の杖に似ているからだそうです)の上の玉も達磨も回っています。手話通訳さんも覗き込んで見ています。曲芸と言えば傘まわし。玉が、金の輪が、一升枡がまわるまわる。「今日は多めにまわしています!!??」 「一升(一生)枡々(益々)のご繁栄を!!」「ヤァッ!!」 ポーズもバッチリ!! 拍手、拍手、大喝采!!!! そして「水戸太神楽」の奉納です。神さまに通じる舞です。玉之助さんの迫力と気合に、会場に神聖な空気が流れます。

  

  

 続いて新治さんの落語「柳田格之進」。本日のトリのこの噺は、誇り高い武士の生きざまを描いた人情噺しの傑作です。お侍さんのお噺ということで、新治さんも黒紋付きに衣装替え。つい、聞き入ってしまいます。引き続いてのお楽しみ抽選会は、当初予定していた「新治似顔絵手ぬぐい」に加え、玉之助さんの小道具だった手ぬぐいまでプレゼント。

  

  これでお開きかと帰りかけたお客さまを、玄関前で「チョッと待って、おまけがありますねん」と呼び止める新治さん。何かと思ったら、秘技「雲水」をご披露!!長さ6メートルの竿があごに乗って立っていること自体すごいのに、竿の先を大きくゆすり始めた玉之助さん。突然「パァーン!」と大きな音と共に紙吹雪と紙テープがはじけ飛びます。紙吹雪は雨、紙テープは雲を表し、五穀豊穣を願う芸なのだそうです。「紙吹雪を1枚拾ったら幸運になれます。ひとりでたくさん拾うと知りません・・・?」とのことで、お客さまに幸運のお裾分けでした。玉之助さんの下駄は、一枚刃の高下駄。この下駄であのバランス、アンビリーバブル!!

  

 最後にスタッフ、会員全員で記念写真。お客さまの笑顔が見られて幸せになれた一日でした。

(島根県浜田市 べっぴん特派員)

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