第8回 新治さかぐら寄席@太陽
2020年11月17日(土)
兵庫県明石市 太陽酒造

  昨年の「さかぐら寄席」には、出かけました。その一週間後には京田辺市に、元文部科学事務次官の前川喜平さんと、露の新治さんによる「前川VS前川〜学ぶことは生きること」という対談を見に行きました。そうこうしているうちにコロナがはびこり出し、なんと約一年ぶりに「さかぐら寄席」で新治さんの落語を聞きました(と思います)。そして未だなお、コロナウイルスは終息していません。東京オリンピックなんて、はるか昔の話のようです。
 今年の「さかぐら寄席」は、密を避けて、初めて一階の元精米蔵(いつもは試飲会の会場)で開催となりました。そして、人数を絞り、その代り午前と午後の2回公演。通しで参加希望のお客様はお断りし、演者さんには午前と午後で同じネタを披露してもらうという趣向です。新治さんによれば、一日に同じ会場で同じネタを2回するのは初めてとか。それが新治さんには、ちょっと良くなかったようです(マクラで言わなければ、誰も分からないと思うのに・・・)。
 例年なら、落語が楽しみなのか、試飲会が楽しみなのかわからないお客さんも中にはおられたと思いますが、今年は試飲会はなし。落語だけの「さかぐら寄席」に、例年よりは少ないとは言え、多くのお客さんが集まっていただきました。
 2年前にはここに出演していただいた、旭堂南堂先生が先日逝去され、その追善ということではないのですが、お弟子さんの旭堂南照先生が太陽酒造の再建物語を講談にした「酒蔵再建夫婦愛」を披露されました。午前の部では、涙、なみだの会になったとか。新治さんや新幸さんには、敦賀落語会に続く、久しぶりの地域寄席ということで、あとはこのままコロナが終息に向かってくれることを祈るばかりです。(MORI)

珍しく雨模様 いつもは試飲会の会場にて
席亭の岡崎さんのご挨拶 「口合小町」・新幸
「つる」・新治 「酒蔵再建夫婦愛」・南照
「柳田格之進」・新治 今日のネタ帳
密を避けてソーシャルディスタンス。試飲会なしの午前・午後の2回公演。同じネタ。 (MORI)

【露の新治へらへら日記より】

 さかぐら寄席のお席亭、岡崎夫妻の夫人、岡崎宏実さんは元衆議院議員。旭堂南陵先生は元参議院議員。ともに、小選挙区比例代表制に反対した議員仲間。二年前のさかぐら寄席では、二人のトークもして戴きました。今回は、南陵先生を偲んで、愛弟子の南照さんに来て戴き、太陽酒造・田中夫妻の酒蔵再建の顛末を新作講談に仕立てて戴きました。阪神淡路大震災で被災、ベンチャー企業による乗取りなど苦難を、相携えて乗り越えてこられた田中夫妻。借金返済のお祝いの小豆島の花火大会参加。そこで、シャイな夫が仕掛けたサプライズ。袖で聞いていて目頭が熱くなりました。客席の田中さんの涙をぬぐう姿にまた涙。南照さん、ありがとうございました! 同じ演目で二回公演という初めての経験。なかなか難しいと分かりました。
酒蔵よりのご挨拶
枕木の美しさ 履き物消毒(「日本でコロナが比較的多くないのは、履き物を脱ぐ習慣が効果的だったのでは」という説を受け入れて)
借金完済記念打ち上げ花火の玉
南照・「酒蔵再建夫婦愛」の一席
番組
太陽酒造手拭い
手拭いで作ったマスク
蔵に下がる「独断」の垂れ幕。なかなか見られません。 高座風景 画・千田ちはる さん

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